新しい日本へ 危機からの再出発 - 「知らせない」が不信増幅 情報共有こそ社会の強さ(日本経済新聞2011年5月4日朝刊)
オープンガバメント。良質な情報=迅速性のある偽りのない情報であって、ほとぼりが冷めたころにやっと提供される100%正しい情報ではない。
では、いま被災地が求めていることは何なのか。それは、IT活用のアイデアを提供してもらうことではなく、むしろその前段階にある。まず、IT技術者が被災地に出向き、支援の活動をしている現地スタッフとともに行動することだ。そして、その活動から得られた情報、あるいはその活動をより円滑化するために必要と思われる情報をデータ化し、それを有効に活用する手段をITで講じることである。
高橋氏は、「地域の情報や活動内容の詳細をいちいち説明している時間もないので、現地スタッフの行動を客観的な視点で見てもらい、支援/復旧活動を円滑に進めるための手段をITで作り上げてほしい。そして、ITに詳しくないスタッフでもそれを使いこなせるように、わかりやすく指導してほしい」と語っている。
飼い主が見つからなかったり、飼えなくなったりした動物は「動物いのちの会いわて」などの愛護団体を通じて里親に譲渡する。問い合わせは救護本部(019・629・5322)か最寄りの保健所へ。保護した動物の特徴や写真は、県ホームページに掲載。今後、避難所でも情報提供する。
仙台市動物管理センターによると、市が保護している犬と猫は計96匹。震災以降にペットがいなくなったとの届け出は280件を超える。担当者は「捜している人がいるので、見つけたら必ず届け出てほしい」と呼び掛けている。
福島県は動物愛護団体が20キロ圏内に入ることについて「メンバーの健康被害や持ち出した動物が汚染拡大を招く可能性は否定できない」(食品生活衛生課)と懸念を示す。同県相双保健福祉事務所(南相馬市)によると、動物愛護団体の中には、個人宅から許可なく犬を連れ去り、一時帰宅して犬がいないことに気付いた住民とトラブルになったケースもあるという。
「犬猫みなしご救援隊」(中谷百里理事長)。救援隊が記録用に撮影した映像をもとに、取り残されたペットの様子を伝えた。 「よう生きとったね、良かったね~」 この救援隊は、広島県内で引き取り手のいないイヌやネコを保護して新たな飼い主を探すNPO団体だ。
■動物の一時預かり相談先 ◇緊急災害時動物救援本部 (電話03・5740・8856、日本動物福祉協会) 犬、猫、小動物を動物病院などで一時預かり。預かりや搬送に協力できるボランティアもホームページ上で募集 ◇NPO法人ワンワンパーティクラブ (電話0544・54・1441) ボランティアによる犬の一時預かりや搬送 ◇認定NPO法人日本アニマルトラスト (電話072・737・1707) 被災した犬と猫の一時預かり。空輸で対応 ※各地の獣医師会なども相談に応じている
現在、約70人から70万円以上の義援金が寄せられ、今月中に現地の社団法人SORA(福島市)、市民団体「新潟動物ネットワーク」(新潟市)、市民団体「犬猫救済の輪」(川崎市)、NPO法人「エーキューブ」(仙台市)、NPO法人「アニマルクラブ石巻」(宮城県石巻市)、市民団体「動物いのちの会いわて」(岩手県雫石町)の6団体に送付。動物を保護する際のガソリン代や治療費、餌代などに充てられる。
義援金の受け付けは5月末まで。振込先は「ゆうちょ銀行 記号16140 番号19772711」で、口座名は「特定非営利活動法人えひめイヌ・ネコの会」。申し込みや質問はメール(ehimeinuneko@mbr.nifty.com)へ。その他の問い合わせは同会(089・977・7564、月水金の午後2~5時)。
「すぐ家に帰れると思って、原発20km圏内にのんちゃん(飼い犬の名前)を残してしまったんです。連れて帰ってとはいいません。もし行く機会があったら、せめて、せめてえさと水だけでも残してきていただけませんか」 電話の主は泣いていた。イザベラさんは、住所と犬の特徴を飼い主に聞いたが、胸の中では、その犬を救い出す覚悟を決めていた。 「人がいない街で、水も飲めず、えさも食べられずに死んでいく動物たちを思うとかわいそうだし、飼い主さんの気持ちを思うと放っておけません。すぐに仲間のボランティアとふたりで、福島県に向かいました」
